【実施報告】子どもたちが自立した大人に成長する”ご縁づくり” —— KCS事業 2025年度の歩み

琉球のタネがお届けする、地域協育振興プロジェクト「Kina Career Education School(KCS)事業」の2025年度実施報告です。

喜名自治会と株式会社琉球のタネが連携し、地域の子どもたちが自分自身の未来を描けるようになるための挑戦。その半年間の活動を振り返ります。


1. 事業の背景と目的:地域で見守る「居場所」と「出会い」

読谷村の一部地域では、学校や家庭に居場所を見出せない子どもたちの課題が顕在化していました。単なる学習支援にとどまらず、地域の大人との出会いや実体験を通じて、子どもたちが自らの可能性に気づく「ご縁づくり」を軸とした活動として、2025年10月に本格スタートしました。


(写真:喜名公民館にて、用務さん、書記さん、自治会長、佐渡山)


2. 三段階のステップ:ほっぷ・すてっぷ・じゃんぷ

年間を通じて、計17回の授業と18回の職場体験を実施しました。

① ほっぷ(自己理解・居場所)

毎週月曜日、喜名公民館を「ベースキャンプ(第三の居場所)」として、対話やコミュニケーション練習を行いました。自分の強みを発見し、大人と笑顔で話せるようになる大切な準備期間でした。

② すてっぷ(興味の探索)

地域の名所(喜名番所など)を訪ね、地域の歴史や文化を再発見。視野を広げ、社会から「見守られている」という意識を育みました。

③ じゃんぷ(職場体験・実践)

地域の企業の協力のもと、実際の現場での作業を体験。解体・設備業、型枠など、大人たちが真剣に働く姿に触れることで、「自分もこうなりたい」という具体的な将来像が芽生えた瞬間でした。


3. 子どもたちの劇的な変化

活動を通じて、子どもたちには顕著な変化が見られました。

生活リズムの改善: 昼夜逆転していた子が朝起きられるようになり、学校へ登校し始めました。
コミュニケーションの増加: 最初はマスクを外せなかった子が、笑顔で挨拶ができるようになりました。
将来への意欲: 「高校に行きたい」「働くために勉強が必要だと分かった」といった前向きな言葉が聞かれるようになりました。
延べ参加人数は98名に上り、地域全体で子どもたちを支える基盤が確実に固まってきました。


4. 今後の展望:持続可能な「読谷モデル」へ

2025年度の成果を土台に、2026年度は支援体制をさらにシステム化し、学校・行政・地域が一体となった「読谷モデル」の確立を目指します。

「働きながら学ぶ」ハイブリッド型支援や、学校外での学びを評価する仕組みづくりなど、子どもたちが15歳の壁を乗り越え、自立した大人へと羽ばたける環境を整えていきます。


結びに

本事業は、地域の大人たちの「情熱」と、子どもたちの「可能性」が共鳴し合った実践でした。一人の大人との出会いが、子どもの人生を変えることがある。その「ご縁づくり」を、これからも琉球のタネは継続していきます。

ご協力いただいた地域の皆様、事業者の皆様、本当にありがとうございました。

発行元: 株式会社 琉球のタネ