2025年10月18日(土)大宜味村「みんなの個性 光る未来フェスタ」開催報告

10月18日、大宜味村農村環境改善センターで「みんなの個性 光る未来フェスタ」が開催されました。当日は約20名ほどの方がご来場され、和やかな雰囲気の中でイベントが進行されました。

🎬 映画『ノルマル17歳。-わたしたちはADHD-』上映

午後1時より、発達障がい(ADHD)の当事者のリアルな姿を描いたドキュメンタリー映画『ノルマル17歳。-わたしたちはADHD-』(2024年公開、監督:北宗羽介さん)を上映されました。

『ノルマル17歳。-わたしたちはADHD-』は、ADHD(注意欠如多動症)を持つ日本の高校生たちの日常や葛藤、成長を描いたドキュメンタリー映画です。

🧸講演①「アニメから学ぶ子育て支援 〜らぶはび会の取り組み」

上映後の講演の第一部では、当事者やその関係者によるコミュニティや支援グループ「Loving Habits(らぶはび♡)会」の小口真奈(おぐち・まな)先生より、「アニメから学ぶ発達支援」をテーマに、心理学の視点から子どもとの関わり方のお話しがありました。アニメは、支援される当事者の気持ちを和やかな雰囲気で描いていて、大変わかりやすい内容でした。

らぶはび♡会さんは、ポジティブで包括的なアプローチを推進されていて、地域社会との連携を重視し、ADHDの多様な側面を肯定的に捉えるパラダイムシフトを目指されています。

🌈 小口 真奈(おぐち・まな)さん
OIST研究員 / 公認心理師 / らぶはび♡(Loving Habits)コミュニケーター
Loving Habits らぶはび♡(https://www.oist.jp/ja/crc/community-participatory-projects)

📚 講演②「9歳以降の学習支援 ~“得意”からはじまる応援」

続いて、琉球のタネ・子どものMIKATA事業部の佐渡山より、9歳以降の子どもたちへの関わり方について講演を行われました。子どもが「やってみたい」「関わってみたい」と思える環境をどう整えるか、多重知能理論(MI理論)や脳の発達をもとに、実例と共に紹介されました。

会場では、「なぜ9歳以降が大切なのか?」「自己有能感を育てるには?」といった質問が飛び交い、対話を通して学びを深める時間となりました。

💬 参加者の声(自由記述)

  • 改めて思いかえすこともあり、子どもとすごす時の行動を変えていきたいと思います。
  • この様な事業が「学校、幼稚園の教育者、役場の子ども課、子どもに関わる仕事、保護者」がこの講義を受けることが出来れば社会的に理解が深まると思います。
  • 一人一人ちがいはある。みんなが生きやすい社会が理想です。
  • とても分かりやすく、脳についてや支援についてもとても学びが多くありました。
  • とても良い内容だったので、学校のPTAや教職員向けの映画上映会や講演会を開催されると良いかもしれません。

✨ さいごに

「みんなの個性 光る未来フェスタ」は、大宜味村が主催するかたちで、映画・講演・交流会を通して“個性とつながる未来”を描く場になりました。

参加者からは「来てよかった」「もっと地域でやってほしい」という声が多く寄せられ、今後の地域福祉・教育・子育て支援の土台となる一日となりました。

琉球のタネとしても、今後もこうした学びとご縁の場を地域と共に育み、子どもたち一人ひとりの「好き」や「得意」が社会と繋がるきっかけづくりに励みます。