2025年11月30日 古堅中学校「 日曜学校 心のセミナー」開催報告


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ワンコ通信12月25日

2025年11月30日、読谷村・古堅中学校の日曜学校(主催:古堅中学校PTA)にて、
「AI時代の幸せと働き方」をテーマにした心のセミナーを実施しました。

てぃあんだぁクラブのワンコ通信でシェアしたのでこちらでもご報告いたします。

■てぃあんだぁクラブ(#ワンコ通信)
中学生と考えた「お金・時間・幸せ」の授業 〜古堅中学校 日曜学校 心のセミナー〜

〜 第六十五候「麋角解(さわしかつのおつる)」〜

年の瀬を迎え、大鹿が角を落とす「麋角解」の頃。古いものを手放し、新しい命の準備をする自然の営みが、そっと進んでいく季節です。

人の心もまた、そんなふうに「今ここ」から変わるための、静かな準備を始める時期かもしれません。

今回は、11月30日に古堅中学校の日曜学校「心のセミナー」にて行われた、子どもたちが自分の言葉で“幸せ”を考えるてぃあんだぁクラブによる出前授業の様子をご紹介します。


🌸 目に見えない「幸せ」を考える入り口

「もし毎日86,400円がもらえたら、どう使いますか?」——
今回の心のセミナーは、そんな問いかけから始まりました。

一見すると「お金」の話のようですが、実はこれは、生徒たちの身近な感覚に寄り添いながら、「幸せ」について考えるための入り口。
誰にとっても想像しやすいテーマだからこそ、生徒たちは自然と、自分の考えを言葉にしていきました。


🌸 「お金の心配がなくなったら」どうなる?

「もし、お金の心配が一切なくなったら、あなたは何をしますか?」

この問いには、さまざまな声が返ってきました。

  • 「好きなことをしたい」
  • 「寝たり、旅行に行ったりしたい」
  • 「むしろ、目標がなくなるのが怖い」
  • 「達成感が得られない世界は、つまらないかも」
  • お金があること自体が幸せなのではなく、

何かに向かっている“過程”があってこそ、充実感が生まれるのではないか——
そんな気づきも、生徒たちの言葉の中から見えてきました。

中には、「お金の心配がなくなっても、時間の使い方次第で人生は変わる」と語る生徒もいました。


🌸 「お金」から「時間」へ

 

ここで話題は、「時間」へと移っていきます。

1日は86,400秒。
この時間は、お金と違って、誰にとっても平等に与えられている資源です。

てぃあんだぁクラブの出前授業では、
「お金をどう使うか」と同じように、「時間をどう使うか」が、
幸せの感じ方や人生の方向性に大きく関わっていることを、
AI時代の変化も交えながら伝えていきました。

便利さが増す一方で、「何を選び、何に時間を使うのか」を考える力は、これからますます大切になっていきます。

時間の価値


🌸 3つの“幸せホルモン”から見えてきたこと

お金や時間について考えたあと、生徒たちの関心は、
「では、自分は何によって幸せを感じているのか?」
という問いへと向かっていきました。

ここで紹介されたのが、3つの“幸せホルモン”です。

  • セロトニン:安心感や安らぎ
  • ドーパミン:目標を達成したときの高揚感
  • オキシトシン:人とのつながりや信頼から生まれる幸福感

それぞれの特徴を知ることで、生徒たちは、自分自身の幸せの傾向を振り返っていきました。

ある生徒は「自分はオキシトシンの幸せを大事にしていると分かった」と話し、
また別の生徒は「セロトニンとオキシトシンで幸せをつくっていることに気づいた」と、素直な言葉で教えてくれました。


🌸 「考える」ことで、未来が変わる

最初は「心のセミナーって、ちょっと面倒そう」と感じていた生徒も、
終わってみると「楽しく学べた」「大事なことに気づけた」と振り返っていました。

  • 「働く意味は、お金だけじゃなく、誰かの役に立つこと」
  • 「幸せは、自分一人ではなく、つながりの中で育つもの」
  • そんな気づきが、感想の中にたくさん散りばめられていました。

AIによって多くの仕事が代替される未来を見据えながら、
想像力・つながり・時間の使い方といった、「人間にしかできないこと」の大切さも伝えられました。

 


🌺 自分の「幸せのカタチ」を考えるきっかけに

参加した生徒たちは、これまで漠然としていた「幸せ」について、自分なりの言葉で考えることができたようです。

  • 「お金の使い方より、時間の使い方を見直したい」
  • 「自分の性格と向き合えた」
  • 「この考え方を、家族にも伝えたい」
  • 「一生懸命だからこそ、幸せを感じられると知った」
  • 「心のセミナーは、想像力を働かせて未来を描く時間だった」

そんな言葉も聞かれました。

この日、生徒たちが持ち帰ったのは、
すぐに答えが出る正解ではなく、
これからの人生で何度も立ち返ることになる「問い」だったのかもしれません。

お金や時間は、ただ持っているだけでは幸せを運んでくれません。
どう使うか、誰と使うか、何に使うか——。
その選択こそが、AI時代の「新しい幸せ」なのかもしれません。


古堅中学校の日曜学校は、
教科の学習だけでなく、
生き方・働き方・幸せについて考える場でもあります。

これからも琉球のタネは、
子どもたちが自分と向き合いながら、
しなやかに未来を描いていける学びの場づくりに取り組んでいきます。

古堅中学校の生徒の皆さん、先生方、そして日曜学校を企画・運営してくださったPTAの皆さん、今回はお招きくださりありがとうございました。

出前授業先: 古堅中学校 日曜学校
日時:2025年11月30日(日)8:30〜9:20(1校時)
場所:古堅中学校 体育館
主催:古堅中学校PTA

古堅中学校のみなさん